浅草志乃多寿司のかんぴょう巻といなり寿司
みなさんが翔太の寿司でいちばん好きなエピソードはなんですか?
翔太の寿司は最初のひとコマから最後のひとコマまで一分の隙もない完璧なマンガのひとつなので、そのエピソードもすべてが珠玉で優劣もつけがたいのですが、主観的な要素によって好みのエピソードが生まれる可能性はあります。
私にとってそれはかんぴょう巻の話です(次点はアナゴのタレの話)。みなさんご存じかとは思いますが、かんぴょう巻の話は、かんぴょうが寿司屋にぞんざいに扱われていることにショックを受け廃業しようとするかんぴょう農家を見て、心を入れ替えた小政が精魂込めて巻いたかんぴょう巻で新人寿司職人コンクールで優勝するという話です。
ですが、長年の疑問だったのが「そんなにうまいかんぴょう巻が本当に存在するのか?存在するとしてどこに行けば食えるのか?」ということです。
そして20年の時を越えついに巡り会った究極のかんぴょう巻が浅草志乃多寿司のかんぴょう巻です。
志乃多寿司は浅草の他に神田、人形町、四谷とありますが、他の店舗が太巻きなども出しているのに対して、浅草はかんぴょう巻といなり寿司しか出していないという超ストロングスタイルです。
しかし、海苔の風味、シャリのバランス、そして何よりかんぴょうの味付けと食感が完璧で、かんぴょう巻とはここまで美味くなるのかと思い知らされます。
いなり寿司も味付けとジューシーさが素晴らしく、ここよりうまいいなり寿司はちょっと記憶にないです。
日本人のノスタルジーに突き刺さる味なだけに、遠からずかんぴょう巻ブームが来ると確信している今日このごろです。